作並温泉　鷹泉閣　岩松旅館

1796年創業の作並温泉　鷹泉閣（ようせんかく）　岩松旅館は、5本総計351.6ℓ/分もの自然湧出の源泉を持ち、52度～56度の源泉温度のため加水をしつつ多くの浴槽にかけ流しで供給している。
その代表格がこの天然岩風呂で、混浴となっている。
また、その歴史が示す通り、館内には古くからの木造建築が残っており、大変見ごたえがある。

その歴史的建造物の一つが、谷底の天然露天風呂へのアプローチとなる7曲がり88段の木造階段だ。
その造りは見事で、寺社を思わせる。
露天風呂への行き来は疲れるが、歴史を踏みしめているようで、興味の方が勝ってしまう。

見どころが沢山あり、大変興味深い。

日中の露天風呂は、川沿いの木々の緑を湯に映し、美しい景色だ。

夜には川がライトアップされ、湯気が光に照らされてゆらめく様は、幻想的だ。

また、露天風呂の湯小屋も総木造りで大変風情がある。
ちなみにこの露天風呂は、このような立派な屋根があるので、露天というよりは半露天と云った方が適切だ。

この露天風呂の一番奥にある河原の湯。
これらの浴槽には違う源泉が入れられている。
とは言え、湯自体はみな無色透明で、特に臭いもなく特徴に欠け、違いを感じられないが、柔らかな肌触りと新鮮さによって、どの湯も非常に浴感が良い。

露天風呂の入口。
脱衣所は男女別で、浴室は混浴となっている。

ライトアップされて素敵なムードだ。

岩造りの浴槽たちの中に、ひと際目立つ木造り浴槽もる。
こういうのはセンスが良い。
木に触れられる浴槽があるのは私の評価も高くなりやすい。

そしてまた階段を上って戻りるのだ。
こうして金では買えない歴史の価値を存分に味わえる宿は、いつまでも変わらず続いて頂きたい思いでいっぱいだ。