★★★
お気に入りのポイント 泉質・湯小屋・伝統建築・鄙びた風情・にごり湯
温泉紹介
きのくにや旅館は、創業1715年の老舗旅館。
建物の随所に日本建築の美がちりばめられており、落ち着いた雰囲気の中温泉を楽しめる。
正徳の湯(貸切限定)
この宿で特筆すべきは、宿泊者限定の貸切湯「正徳の湯」だ。
かつての浴室を可能な限り再現したとあるが、風情豊かな風呂だったのであろう。
湯治場の雰囲気そのままの素敵な浴室が楽しめるとのことで宿泊してみたが、雰囲気だけでなく湯も良かったので満足した。
しかし、それ以外の風呂はほとんど好みではなく湯についても加温、循環や消毒剤投入など好ましくなかったので、それらしか入ることができない日帰り利用では、遠慮する対象でもある。
正徳の湯の湯については、2種の浴槽があり、それぞれの混合の度合いが違うようだ。
また、自家源泉も芦之湯源泉も37℃程度とぬるいため、さらに別の65℃の町温泉なるものを引いてきて客が自由に調整出来るようにしてあるのだ。この65℃温泉がよくわからないのだが、このおかげで無理な加温をしなくて済んでいるようだ。
湯そのものは浴槽の中で濁っており、湯の華も浮遊している浴感の良い湯だ。
大浴場(内湯と露天風呂)
それ以外では、 男性露天風呂に釜風呂になっている小さな浴槽の湯が源泉100%で良かった。
かなり温いのだが、無加工の湯を味わえるのが良いポイントだ。
これは日帰りの方でも入れるので、おすすめである。
大浴場の露天風呂。
無色透明の湯だった。
この宿の湯は、いろいろ混合していたりするのだが、宿のHPにその工夫の様が記されている。その努力はとても素晴らしいと思うので、さらに素晴らしい状態の湯を楽しめるよう頑張って頂きたいと思うばかりだ。
家族湯(貸切)
貸切の家族湯もあった。2つあるようだが、雰囲気の良い風呂だった。
無量の湯
正徳の湯の外側に、気になる湯舟があったので見てみると、無量の湯と記載されていた。温泉成分書にも同名の湯が記載されていたので、正徳の湯と同じ湯をひいているのだろうが、源泉を貯めるものなのか、入れる湯なのかよくわからなかった。館内案内にも記載がないので謎のままだったのが残念だ。一応画像を紹介しておく。
伝統建築と庭園
宿の風情は大変素晴らしいものがあり、この夕景などもその一つ。
和風の老舗旅館の魅力を満喫出来る。
宿泊棟の階段。何気ない光景が絵になる。
こちらの宿では、圧倒的に正徳の湯が素晴らしく、それ以外が極端に見劣りする。
もっとぬるくても源泉100%浴槽などがあれば、加温の湯があっても交互に入る温浴効果なども期待できるし、好みで浴槽を選べるので、割り切って頂けるとよいのではないかと勝手ながら提言したい。
素敵な宿で、しかも湯使いについて様々な努力をされているので、余計にそんな思いになる。
温泉情報 (2023年12月更新)
泉質: 単純硫黄泉(硫化水素型)
源泉かけ流し: 〇 一部循環あり
住所: 〒250-0523 神奈川県足柄下郡箱根町芦之湯8−番地
電話: 0460-83-7045
営業時間: 修正後
■平日 12:00~17:00 ※火曜,水曜以外
■休日 12:00~15:00
定休日: 不定休
入湯料: 1,000円
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訪問のご検討またはご利用の際は、ご自身にてご確認願います。
訪問時期: 2006月3月