ホテル1-2-3甲府　信玄温泉

ホテル１－２－３甲府は、甲府市国母にあるビジネスホテルで、そこに併設された温泉施設が信玄温泉だ。
よくあるパターンのビジネスホテルと思いきや、本物の湯に出会るのが驚きだ。
とにかく泉質が素晴らしく、この湯を求めてわざわざ泊まりたいほどなのだ。
風呂は本館と別棟に分かれており、時間別で男女が入れ替わる。景色の点で特筆すべきは、別棟の富士見風呂で、天気の良い日は富士山が本当に見られる。

湯は、44℃の淡黄色で透明な単純温泉。
硫化水素臭が香り、飲むと少し金属っぽい味がする。
成分総計は少ないが、炭酸も含めて主要な成分が揃った温泉のようだ。

私の大のお気に入りは、本館の露天風呂である3つの釜風呂だ。
常に新鮮な湯がかけ流しされているため、湯の色もほとんどついておらず、物凄い泡付きを体験でき、浴感が最高に良いのだ。
写真の真ん中が白くなっているのは、気泡である。

凄まじい泡付きの様子がこちら。
これを掃うときの気持ち良さときたら最高だ。

本館の内湯は広々としていて、そこに凄い迫力で源泉がかけ流されている。

この太いパイプからフルスロットルで湯が飛び出てきている。
ここまでのものはなかなかお目にかかれないだろう。
やはり湯温が44℃と絶妙なレベルであるため、加水も加温も必要なく大量に供給できるという幸運に恵まれた温泉なのだ。
もちろん、湧出量が多いということも大切だ。
床には溢れた大量の湯が流れている。
温泉分析書を見ると、毎分408ℓも湧出させていることがわかる。どうりで凄い湯量なはずだ。

別棟の風呂は、元々男女別であったであろう浴室を合体させた様な左右対称の構造になっている。露天風呂の横に立てば富士山が見えるのだが、風呂に浸かっていると壁が邪魔で富士山は見えない。それよりも別棟の問題は、本館のような釜風呂が無いことだ。
これは残念でならない。
あの強烈な泡付きをこちらの風呂では体験できないからだ。
もちろん普通の浴槽でもそれなりに泡付きはあるのだが、やや弱い。

別棟の風呂は味気ないタイル貼りであることも残念なポイントだ。
ということで、私自身は本館の風呂がお気に入りで、別棟は好みではないのだ。
しかし、富士山が見えることに価値を見出せる方にとっては良さそうだ。元々の湯は素晴らしく、浴感も良いので、温泉施設として十分満足できるレベルだろう。

この温泉には、本館や別棟どちらにも水風呂がある。
これは大変素晴らしい点だ。いくら極上の湯でも入り過ぎていると火照ってしまうので、水風呂に交互に浸かることで気分爽快になるとともに、さらに泡付き風呂を満喫し続けられるのだ。
しかも、水風呂の浴槽自体は小さくて、水道の蛇口を自分で調整出来るので、常に新鮮な状態を保てるのが良い。

別棟の露天風呂での泡付き具合。
かなり泡が付いているが、本館の釜風呂より時間がかかるといった感じだ。

この釜風呂が最高だ。

入った瞬間のザバーっと湯が溢れる様も爽快だ。