山田温泉　大湯

山田温泉は400年の歴史を持ち、その中心的存在の大湯は、総木造りの大層立派な湯小屋を持つ公共浴場だ。
大湯を中心とする温泉街という温泉文化の一つの象徴としても価値が高い。
温泉の至宝がここにも。

カッコいいエントランスだ。
これが共同浴場とは驚きだ。
文化の中での温泉の位置づけの高さを感じる。

浴室に入ると湯小屋の立派さに惹かれる。
やさしい木の温もりに包まれ、高い天井に抜けて行く湯気をみると、これぞ大湯だと改めて認識する。
それにしても高い天井だ。圧倒される。

縦長の浴槽は大きく2つに分かれており、大き目の浴槽からは、浴槽の縁に表面張力で盛り上がった湯が綺麗にかけ流されていて実に美しい。

湯は無色透明で、湯中に白い湯の華が大量に舞っている。

湯の華はこんな状態だ。
これは凄い量だ。

奥の小さい浴槽がぬるい湯で、手前の広い浴槽が熱い湯になっている。

シャワーは設置されておらず、このように板で湯をせき止めて、必要な時に板を傾けるというユニークな昔ながらの給湯装置が設置されている。
伝統への拘りを感じる。

それにしても立派な湯小屋だ。
良く見ると、屋根が3層に分かれている。
珍しい構造だ。
道理で天井が高いはずだ。

温泉街の中心的存在としてふさわしい造形だ。