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お気に入りのポイント 泉質・個性・にごり湯・公共浴場・湯小屋・鄙びた風情・内湯
温泉紹介
究極の鄙び温泉。レトロという観点で云うと、指宿の村之湯温泉と双璧をなすと思う。
私自身は4度程訪問させて頂き、特に今年2020年3月末にも立寄ることが出来た。
その際、オーナーさま方とも話をすることが出来、いつまでも続けて頂きたい旨をお伝えしたところ、ちょっと自信なさげだったのが印象に残った。
入口から入った瞬間に、タイムスリップした感覚に陥る。
創業は1931年(昭和6年)。89年もの歴史が随所に刻まれている。
看板も相当古い。
それにしてもいつも綺麗に掃除が行き届いている。
これが美しい鄙びの基本であろう。
施設のあらゆるものが映画のセットのよう。
しかし、これが本物だということが、歴史の重みを感じるのだ。
陽が差し込む時間帯は、独特な雰囲気が漂い素敵だ。
木枠の窓が何とも渋い。
浴槽は2つあり、ほとんど左側だけの利用が多いようだった。
湯は単純温泉だが、モール泉のような紅茶色をしており、ぬるつき感があってとても気持ち良い。
歴史ある建物の中に、かつての水害の記憶が残っている。
それは、この写真の上部にある茶色の木にあるシミだ。
木の上端から下に50㎝ほど下がったとこに変色している箇所が横に続いている。
これが1965年(昭和40年)7月3日 朝6時の大水害で水が到達した場所という。
床上4mとのことだ。
奇しくも2020年の水害は7月3日に起こっており、何とも言えない気持ちになる。
今回はそれを1mも上回って浸水したとのことだ。何とも恐ろしい。
3月訪問時に、近所のご老人によって過去の水害について教えて頂き、まさかそれ以上のことが起こるとは思いもよらなかった。今でも信じられない思いだ。
ここ数年は源泉の出が悪くなったとオーナーは話されていた。
入浴中の目線
空間が広いのと、天井の高さもあることから、ゆとりを感じられる。
オーバーフローした湯の成分が黒くコーティングされるのは、珍しいのではないだろうか?
墨をこぼしたような黒さだ。
番台担当の猫さん
お世話になりました。
温泉情報 (営業時のデータ)
泉質: 単純温泉
源泉かけ流し:◎
住所: 〒868-0003 熊本県人吉市紺屋町80−2
電話: 0966-22-2020
営業時間: 13:00~22:00
定休日: 毎月第1月曜日
入湯料: 300円
ご注意:この情報は古い、もしくは不正確な場合があります。また、自然災害やCOVID-19による影響で営業が大幅に変更もしくは休止になっている場合があります。
訪問のご検討またはご利用の際は、ご自身にてご確認願います。
訪問時期:2008年3月、2011年6月,2020年3月