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お気に入りのポイント 野湯・大自然・湯量
温泉紹介
ケロセネ・クリークのロケーション
ケロセネ・クリークは、ニュージーランド北島の温泉の街ロトルアから南方に約30kmほど行った森の中に流れる川そのものが温泉のスポットだ。ロトルアから車で30分弱で行ける場所だが、温熱地帯が広がり、このような温泉川や間欠泉などが点在している特殊な地域だ。ニュージーランドをレンタカーで旅する目的の一つでもあった。
ケロセネ・クリークのエントランス
Google mapに従って行くと、このような駐車場に到着する。途中、湯気の登っている池や川などが見え、いかにも温泉地帯というのがわかった。
行ってみると結構な数の車が止まっていて、想像していたよりも訪問客が多かった。
この赤い車の手前から川に向かって行く。
振り返るとこの小道が続いている。
この先にすぐ川がある。
20m程進むともう川が見える。
これが温泉の川だ。
遊歩道はしっかりと整備されている。
右から左に川が流れており、メインの遊歩道は川の左側に沿って整備されている。
続いた画像は、駐車場から少し入った辺りの写真で、振り返ると駐車場の車が見える。それ程駐車場は川に近いところにあるので、駐車場にさえ着けば迷うことなく温泉の川に入れるのだ。
少し進んだ小さい滝のある入浴スポット
もうどこでも入浴が可能だ。早速入浴している方がいた。水着を着ているので、皆さん思い思いの場所で出たり入ったりしている。
流れは結構早いが、全体的に川が浅いので入りやすい。
凄いのは、どのポイントでも温度は適温であり、あまり温度変化を感じない。これが天然の川なのか不思議に思う程だ。日本では、登別や霧島などで湯の川を探索したことがあるが、結構温度のバラつきがあり、入浴スポット探しは難しかった思いがあるので、この温泉の川には感動した。
底が岩場の浅いポイント
小さな滝を過ぎると、より浅くて底がツルツルの岩場なっているポイントが続く。
ここは座っても上半身が浸からないことが多いので、逆上せずに長湯できるポイントのようだ。
2名の男性が浸かっている先には、もう人気スポットの滝が見える。
一番人気の滝スポット
ここがケロセネ・クリークで一番人気の滝つぼ入浴スポットだ。滝自体は決して大きくないが、湯量が多いので結構な勢いがある。
滝つぼのあたりは結構な広さがあり、深さも腰辺りまで充分あるのと、底が小石メインで居心地が良く、多くの方が入浴を楽しんでいた。
木漏れ日がたちこめる湯気に当たって幻想的な雰囲気をだして美しい。
滝に打たれている人は、かなりの勢いに潰されそうになっていて修行僧のようだった。
自分もうたせ湯をしたかったが、あらゆるガイドブックに、ニュージーランドでは温泉に顔をつけないようにと注意書きされていたので我慢した。
アメーバに注意せよということらしい。
現地の方たちは、あまり気にしていないようだが、安全のためなら我慢がまん。
つくづく日本の温泉の安全性について感謝した。
滝つぼエリアは、この積み重ねた岩で軽くせき止められてプールのような一角を形成しており、この先で入浴している方は見かけなかった。川沿いの遊歩道も細くなり、木々が生い茂っているせいか、湯がぬるくなっているからかわからないが、入浴ゾーンはここまでといった感じだ。
ちなみに、この岩のダムがあとで大きな意味を持つとは、この時は知る由もなかったのだが。。。
プライベートゾーンへ
ひとしきり主要なエリアで入浴したところで、もっと上流はどうなっているのか興味が湧き、来た道を引き返してみた。
駐車場から川に出てすぐ左に進むとこの光景で、先ほどの小さな滝が見える。
多くの訪問者は、この方向に向かっていくのだが、誰も行っていないこの後ろの方、すなわち上流へ行ってみようとした。
画像の左側の草むらを向こう側から迂回すると、川の広めのエリアにすぐに出た。
画像は、下流方面を撮ったもので、手前から奥に川が流れている。
反対側を向くと、この画像の光景で、右側にある川沿いの遊歩道は草だらけで人があまり通っていないようだった。
ここから入れば、画像奥の岩の盛り上がったあたりまでいけそうかと、手を入れてみたら、やはり程よい温度だった。
遊歩道に荷物を置かないといけないが、少し目を離すとなると心配なので、車のキーをビニールに入れて海水パンツのポケット入れて入浴。
入浴してみると、思った以上に水流が強いのに驚いたが、底は小石が敷き詰められた状態で心地よく、軽く足を踏ん張って上流に体を投げ出すようにすると快適だった。さらに上流へは、流れが強過ぎたのであきらめざるを得なかった。
これ程の湯量の温泉を経験することはほとんど無い。
湯の川の透明度はこんな感じで、やや濁った感じだが、超豪快なかけ流し状態なのと、ここには誰も来なかったので、極上の気分を味わえた。
南半球に来て、こんな素敵な大自然の温泉を味わえるとは。と無上の喜びに浸っていた。
事件発生!
大満足で湯から上がり、体を拭いてTシャツを着たところで、ふとポケットに手をやった。。。
「無い・・・」
車のキーが無いのだ。
完全にポケットから流出している。
ヤバい!
すぐさま先ほど入浴していた場所に戻って川底を漁りまくったが、見つからない。ビニールに入れていたので、沈むことはないか。
それから下流に向かって急ぎ足で向い、さながら猟犬のように川面をくまなく捜し歩いた。
下流では相変わらず多くの方たちが思い思いに楽しんでいた。
滝つぼプールまで行っても見つからず、その先の人気の無いゾーンにも入り込んで探したが見つからない。川の流れが速いので、もう流れ去ってしまったのか!?茫然自失だった。
レンタカーを借りたのは、ここから250㎞も離れたオークランドだ。そういえばネットは契約しているが、電話は無い。そうだ!さっき駐車場が見えた時、ポリスの車があった。警官に相談すればいいかもと、駐車場に戻ったらもうパトカーは無かった。警察にも連絡できないか。そもそも、スマホやら服などは車の中だ。Tシャツ&海水パンツといういで立ちにタオルとカメラしかもっていない。自分の車にも入れず立ち尽くした。最悪だ。
しかし、いざとなったら、まだちらほらといるレジャー客の方たちを頼るしかない。
まだ諦めちゃいけない。探すんだ。
様々なことが頭を過ぎりながら、川沿いを行ったり来たり彷徨い続けた。そして、何往復かして滝つぼプールに戻ってきたとき、岩のダムのところ(参考までに、下の画像の矢印辺り)に何かがプカプカと。。。
あれはっ!!!
凄まじい勢いで駆け付けてみると、
あったぁぁぁぁぁ!!!
神にも縋る思い出探していた鍵が、ここまで流されて岩ダムに引っかかっていたのだ。
岩ダムありがとう!!
すぐ近くで入浴していた女性達が驚きの表情でこちらを見ているのに気付き、カギを指さすとニコッとしてくれた。カギを紛失してからちょうど1時間経っていたが、思い切り体中の力が抜けてしまった。
ほんの1時間が、何時間もの拷問に感じられる程だった。
旅先でのピンチは、イスタンブール空港で時間を間違えて日本に戻る便を乗り過ごしたことがあったが、その時以上に絶望感を味わった。大自然に取り残される恐ろしさと対策の選択肢の少なさのせいだ。
思い出すだけでもゾッとするが、本当に良く見つかったものだ。
この時の徒労感とやるせなさで、他に予定していた湯の川プランを取り消した。
読者さまは、こんな情けないミスを犯さないようお気をつけください。
こんなことが無ければ、誰にとっても最高の素晴らしい体験ができる温泉なのだから。
ところで、温泉案内が途中から変な方向の体験談になってしまったことをお詫び申し上げます。
変なミスを犯さなければ、安全に楽しむことができる素晴らしいレジャースポットなので、ニュージーランドのロトルア辺りまで行かれる方は、ぜひ立寄ってみて、素敵な温泉を堪能してください。
この体験記が少しでもお役に立てれば嬉しいです。
温泉情報
泉質: 不明
源泉かけ流し:◎
住所:Old Waiotapu Road, Waiotapu 3073 ニュージーランド
電話: 無
営業時間:24時間
定休日: 無休
入湯料: 無料(駐車場も無料開放)
ご注意:この情報は古い、もしくは不正確な場合があります。訪問のご検討またはご利用の際は、ご自身にてご確認願います。
訪問時期:2018年10月